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ローカルショップとキャラクターブランドが生んだ“売れる 仕組み”。チクマ×モジャッシュ協業のかたち。

掲載情報 ニュース 2025.10.22

 

老舗アパレルショップの「チクマ」と、サンブロスのキャラクターブランド「モジャッシュ」。

協業を重ねる中で生まれたのは「コラボ商品」だけではなく、「売り場に新しい体験をもたらす仕組み」でした。

今回は、チクマ 山口様(以下、山)とサンブロスの担当営業の渋谷(以下、渋)にお話を伺いました。

チクマとは ― 伊豆に根ざし、伊豆を愛するショップ

1976年に創業し、伊豆エリアを拠点に8店舗を展開するローカルセレクトショップ・チクマ。独自のセレクトが支持を集め、地元の方々からも長年にわたり愛されてきました。スタッフ全員に共通するのは「伊豆をもっと魅力的に伝えたい」という強い伊豆愛。

 

プロジェクトに至った経緯

サンブロスとの取引は2015年から始まり、今年で10年目。

幅広い年齢層に支持されるサンブロスのブランド展開は、チクマにとって主要なパートナーとなってきました。その中でも近年、特に売れ行きが目立っていたのがモジャッシュです。一方でチクマの社内では、「完全オリジナルの商品をつくりたい。伊豆に還元できる事業でチクマにしかできないことをしたい」という声が高まっており、おしゃれな伊豆みやげを作ろうというプロジェクトが始動しました。

>山「弊社が表現したいアイテムを具現化する上で、真っ先に思い浮かんだのがサンブロスとモジャッシュでした。ご相談したところ快くご協力くださり、実現に至りました」

 

第一弾 ― “日常に取り入れられるオシャレなお土産”とこだわり

>山「お土産のアパレルって、実はけっこうあるんですよね。鯵とかお茶がそのままプリントされてる“ザ・土産もの”みたいな。でも僕らがつくりたかったのはそうじゃなくて、日常で着られるファッションアイテムとしてのお土産。思い出と一緒に持ち帰って、帰ってからも楽しめるようなアイテムです」

 

最初のテーマは「日常に取り入れられるオシャレなお土産」。

伊豆の魅力をユーモラスに表現した T シャツは、細部までこだわり抜かれました。

>渋「キンメダイ釣りの絵柄は、最初は漫画みたいな釣竿に餌がついていたんですが、山口さんから“キンメはちゃんとしたリールじゃないと釣れない”と(笑)。その場で描き直しました」

 

>山「富士山と太陽の位置も、“イメージだからいいでしょ”では済ませず、リアルに修正して。代表の鈴木とデザイナーの坂野さんも同席していて、ここまでこだわる必要ある?なんていいながらも楽しい商談でしたね」

さらにこの第一弾では、三島駅でのポップアップにも挑戦。

ちょうど伊豆箱根鉄道さんも地域活性のためエキナカでイベントを企画していた時期で、タイミングもあってその第一弾に抜擢されました。

 

>山「今回はあいにく冷たい雨の中での開催だったんですけど、改札の入り口に T シャツが並んでいたので、多くの方が立ち止まって商品を見てくださいました。最初の購入者は香港からのお客様で、馬ロックTを色違いで2枚買ってくれたんです。印象深いですね」

 

その後も地元のお客様が足を運んでくださり、悪天候にもかかわらず確かな手応えを感じられる場となりました。

 

第二弾 ― 新しいモチーフと地域・SNS への広がり

2025年にリリースされた第二弾では「夏と海」をテーマに、さらにユーモラスなデザインに挑戦。

キンメダイ釣りや富士山に加え、お客様の声から生まれたデザインも登場しました。

 

>山「“わんちゃんを連れて西伊豆に散歩に行くのよ、そんな柄が欲しいわ”というお客様のリクエストがあって。ただ散歩だと少し物足りないなと思っていたところ、西伊豆にある愛犬とSUPができるマリンクラブを思い出し、モジャッシュが愛犬とSUPするデザインがうまれました」

 

販売チャネルも拡大し、西伊豆や修善寺のホテルでも販売・展示がスタート。

 

>山「修善寺のホテルでは“伊豆を盛り上げたい”という気持ちで意気投合して、半年間展示をしていただいたんです。そうしたら“どうしても欲しい!”とお客様に言われ、サンプルを販売してしまったというエピソードもあります。来年はウチのホテルのモチーフ柄も出してほしいとリクエストもいただいたくらい反響がありました」

さらに今回は、プレスリリースと連動してInstagramキャンペーンも実施。

参加型の仕組みによりUGCが広がり、県外からのEC購入も目立つようになったのは大きな成果でした。

 

>山「第二弾はプロモーションと連動できたことで、伊豆以外のお客様にも広がりを感じました。実は、オンラインは弊社の課題でもあって。そこに動きがあり可能性がみえたのは大きな一歩でした」

 

成果とこれから

第二弾では発売から2か月で4柄中3柄が消化率95%超。セールにかけずに完売に近い成果を収めました。

さらに、わずかにキャリーとして残っていた第一弾の商品も一緒に売れていきました。お客様にとっては、キャリー品ではなく楽しい柄の選択肢なのです。嬉しい誤算でした。

>山「来年もやりますよ。伊豆をアプローチする施策の手を止めるわけにはいかない。あと、想像以上に売れたんですよ。(笑)だから続けない理由がなくて。伊豆に還元することを目標に、これからも続けていきます」

 

サンブロスへの期待

>山「トレンドを程よく取り入れつつ流されすぎない。モジャッシュのユニークさとサンブロスの企画力があってこそ成り立ったコラボだと思います。商品を作って終わりではなく、その後の施策まで伴走してくれるのも大きな魅力です」

>渋「とにかく楽しかった!売れるとかトレンドとかじゃなく、“買う人の顔が見えるプロジェクト”。一緒にノリで進められた部分も多くて、アパレルの枠を超えた楽しい取り組みでした。さて、来年はどんなデザインにしましょうか」

 

<参考プレスリリース>

・第 1 弾リリース(2024 年)

・第 2 弾リリース(2025 年)

 

インタビュー登場人物

・有限会社チクマ men’s buyer・brand MD・director 山口純一 様

・株式会社サンブロス 渋谷晶彦

 

Photography:Kaito Chiba

Product Photo:Takehiro Sakashita

Interview & Text:Mayumi Iwai(LACA Inc.)